ホームインスペクションと現場調査は何が違う？両者の違いを比較！

住宅調査を実施するという意味では、ホームインスペクションも現場調査も同じように思いますが、両者の内容は異なります。今回の記事では両者の違いを比較しているので、これからリフォーム前の住宅調査を依頼したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。住宅の経年劣化は避けられないので、きちんと住宅調査を依頼しましょう。

現場調査とは

現場調査について見ていきましょう。

コストパフォーマンスの高いリフォーム工事を受注するのが目的

リフォーム会社が実施する現場調査の目的は、コストパフォーマンスの高いリフォーム工事を受注するためです。できるだけ工事の手間がかからず単価の高いリフォームが受注できるようにしています。リフォームの工事内容によって価格に違いはありますが、1日で1つの現場しか担当できなかった場合は、その日の売上は1現場のみです。

しかし、できるだけ工事の手間がかからない仕事を受注できると、2つや3つの現場を1日で担当できるかもしれません。そのほうが売上向上につながります。限られた社員数と車両と機材で運営しているので、少しでも無駄なく工事を受注できるようにしているのです。

だからといって、手を抜いて現場調査することはありません。それを行ってしまったがために、リフォーム箇所に欠陥が見つかってしまうと会社の信用を落とすことになるからです。あくまで目的はコストパフォーマンスの高いリフォーム工事を受注するためですが、きちんと調査してくれます。

現場調査のメリット

現場調査のメリットは、ワンストップで対応してくれることです。リフォーム会社がリフォームすることを前提に調査するので、調査後にそのまま工事に移行できます。また、無料で調査してくれることが多いので、金銭的な負担も軽減されます。顧客は、現場調査、見積もり、リフォームの提案、工事までワンストップで依頼できるので、手間と時間がかからずに済みます。

現場調査のデメリット

現地調査のデメリットは、リフォーム会社には得意とする工事と不得意とする工事があるので、不得意とする工事を依頼したいときに受け付けてくれない可能性があることです。あくまでリフォーム会社は、コストパフォーマンスの高いリフォーム工事を受注することが目的なので、不得意とする工事はできるだけ避けたいと考えています。

そのようなトラブルを防止するために、いきなり現場調査を依頼するのではなく、リフォーム会社のホームページなどを確認して情報収集を行いましょう。どのような工事を得意としているのかを知ることができます。業者が得意とする工事と顧客が依頼したいと考えている工事が一致するのがベストです。

ホームインスペクションと現場調査の違い

両者の違いを見ていきましょう。

ホームインスペクションは利害関係がない第三者による住宅診断

ホームインスペクションは、リフォーム会社や売主と利害関係がない第三者の専門家が行う住宅診断です。買主やオーナーが住みやすい物件を探すときのサポートを行います。また、現在の住宅の状況に応じた適切なリフォームを提案します。

ホームインスペクションのメリット

メリットの1つ目は、住宅診断を行うのが第三者であるということです。売主やオーナーと関わりがない専門家が診断するので、シビアに評価してくれます。そのため、診断結果の信用度は高いです。

メリットの2つ目は、家全体を診断してくれることです。屋根、外壁、天井、床、柱、水回り設備、電気などが調査対象です。ただしガスは調査対象に含まれていることがほとんどありません。家全体の診断を希望する人におすすめです。

ホームインスペクションのデメリット

デメリットの1つ目は、住宅診断のみしか行われないということです。適切なリフォームを提案してくれますが、業者を紹介してくれることはありません。

デメリットの2つ目は、追加費用が発生する可能性があることです。住宅診断は目視で行われることが一般的ですが、屋根裏や床下などに入って調査する場合は、さらに数万円程度の追加費用を負担します。こちらは希望すれば実施する項目なので、希望する場合は、そのことを押さえておきましょう。

リフォームを行うなら現場調査が欠かせない

住宅の経年劣化は避けられません。現場調査を欠かさないようにしましょう。

第三者性を重視する場合

ホームインスペクションの住宅診断のように第三者性を重視するのか、リフォーム会社の現場調査のようにワンストップを重視するのかによって変化しますが、リフォーム前に現場調査は実施しましょう。

まとめ

ホームインスペクションは、第三者が実施する住宅診断です。家全体を診断してくれますが、リフォーム会社の紹介は行っていません。リフォーム会社の現場調査は、コストパフォーマンスの高いリフォーム工事を受注することが目的で行われます。無料で診断してくれる場合が多く、その後に工事に移行できるのでワンストップであることが特徴です。ホームインスペクションも現場調査も、現在の住宅の状況を確認してくれるので、リフォーム前には依頼しましょう。経年劣化は避けられないので、思わぬ欠陥が見つかる可能性があります。